about me.
制作への想い
代々、吉野の山を守り続けてきた「山守」として、日々山を見てきた経験から、本物の素材への強い想いがあります。
想
チェーンソーを筆に持ち替え、あなたにとって大切な言葉・想いを書に落とし込みます。
書
日本三大人工美林に数えられる吉野の山から出される美しい木材。一つとして同じものはない木目に、書に表れる筆の緻密な強弱と呼応しながら彫り込みます。
刻
あなたの想い、最高の素材、作家の魂がこもった唯一無二の作品が、ご希望の空間に飾られることで、空間と人の心を繋ぎます。
繋
理念
奈良県川上村
好きな言葉は、「山趣村情(さんしゅそんじょう)」
「山趣村情(さんしゅそんじょう)」という言葉が好きですね。熟語集「墨場必携」の書籍から見つけたもので、“山の趣と村の風情”を意味した言葉です。ここ吉野郡川上村に暮らして、山仕事をしてきた自分にはぴったりの言葉と感じました。ちなみに、工房に飾っているのは、約25年に書いた作品ですね。今となって見返してみると、まだまだ未熟な文字でお恥ずかしいですが、今でも好きな言葉は変わっていません。そんな“山の趣と村の風情”を感じていただける作品をお届けできればと思います。
代々この村に暮らし、山仕事を続け、木を活かす。
本家を辿れば、ずっと川上村で山仕事をしてきた家系に生まれました。今日は8月3日。工房の周りではウグイスとヒグラシ、そしてツクツクホウシが鳴いています。喧騒を離れた山の上で、その鳴き声はとても近くに感じられ、とても夏は涼しい場所で創作活動を続けています。「この川上村、この山々に囲まれた工房で創らねば、一成さんの作品とは言えない。だから、この場所で作品づくりを続けてほしい。」そう言って、創作活動を応援して下さる人もいるので、この地域の木を活かした作品づくりを続けていきたいですね。
林業の聖地・川上村の木を使うこと
やはりここで創作をする以上は、吉野杉、吉野桧を使おうと決めています。500年の植林の歴史があり、世界に誇れる林業の聖地、奈良県川上村。この地で育まれる木材は、日本一美しい素材だと信じています。木味、目合い、木目が良いのはもちろんのこと、地元の先祖が代々育ててくれた日本一の木々を使うからこそ、日本一の作品が出来ると考えています。また私自身の愛着も他の素材とは全く異なります。川上産の木を使い、吉野林業の聖地・川上村で創作するからこそ、私の作品に価値が生まれると思うのです。
一成刻は、紀の川・吉野川源流の村「奈良県川上村」を拠点に制作活動を行っています。この村では、500年以上の植林の歴史を持つ、吉野林業の聖地でありました。代々「山守(やまもり)」と呼ばれる職人が、地域に暮らし、その土地の森林を育て、間伐し、管理を続けていたのです。人の手で大切に育てられた木々は、節が少なく、端正な木目が特徴で、「吉野杉・吉野檜」としてブランド化されてきました。かつては木樽桶の素材として、近代では建築に必要不可欠な素材として、日本の文化を長らく支えています。一成刻では、ここにしかない吉野杉・吉野檜の素材を使い、木々の葉擦れ音が心地よい川上村の工房で創作活動を続けています。